メモ帳・倉庫

もしコメントがあったらtwitter:@prayinoriに

横浜国立大学 不合格体験記

不合格体験記ですみません、ですが落ちた理由は何となく分かっているのでそのあたりを除いて参考になればと
横国は上位国立の中では編入にあまり積極的でなく募集要項からも殆ど情報が得られないので

横浜国立大学の編入試験の問題は専攻科を通じて連絡すれば過去問が3年分ほどもらえるらしいです。実は
知った時にはもう今更って時期だったので頼まなかったのですが
近年難化傾向にあったこと
情報工学は4年前くらいから他では聞いた事がないJavaが試験に追加されたこと
持っておけば来年度以降の人に提供して助けになること
受験に手遅れなんか無くてやるだけやった方が良いに決まってること
これらを考えると何故あの時頼まなかったのか過去の自分を責めたいですね…猛省しています
ただ学生課にH17~H25年の過去問が置いてあったのでそれはちゃんと解いていました


数学

例年は線形代数(ほぼ行列)、微分方程式の2つです
難易度は横国のレベルを考えるとあり得ないくらい簡単です。範囲も非常に狭いです
例年受験者は10割が当然になると思いますが問題が少ないので逆に1題でも落とすとかなり厳しくなります
範囲が狭い分、範囲内の問題は色々な解法を知って全て解けるレベルになっておくことが望ましいです

線形代数は今年も行列でしたが、例年に比べると難化しており、ちょっとマイナーなものでした
具体的に言うと3行3列の正方行列で1行3列目、2行1列目、3行2列目以外の要素は0で
行列を3乗すると単位行列の形になるというものです。うろ覚えなので違ったらすみません
徹底演習では後ろの方にわずかに載っているのですが徹底研究、過去問特訓にはこの形の出題は無かったかと思います
またその性質を使用して無限乗まで足した場合の行列の値を求める問題がありました
先ほども言いましたが横国は問題数が少ないうえ、誘導形式で解く問題が殆ど出ず、
知らない、ひらめかないと一気に手詰まりすることもあるんじゃないかと思います
小問3つですが2問目がよく分からない問題でした(計算しなくても答が明らかに0になるとかそんな感じ)
それがあっていれば10割だと思います

微分方程式は例年小問2つです
一般解を求めるだけでグラフを書くとか定数を代入する問題は出てなかったと思います
昔は1問は簡単な同次系でもう1問はフリーだったのですが近年はそうじゃなくなってきました
今年は1次の基本問題ともう1問が全微分系かと思って解いてたけどよく見たら違って答えられなかったので
どんな問題だったか忘れました、すみません
2問中1問取れたので5割程度、数学総合で5問中4問だったので多分8割の出来です


物理

物理は数学と同時に解くことになります、2つ併せて80分しかないので注意して下さい。
当日は解答用紙全部に希望学科とそのEP(education program?)を両方書くのですが
これが横国は独特な名前で非常に長い、めっちゃ時間取ります。実質75分くらいになるほどです。なんとかならないんですかね
昔は力学1題電磁気1題だったんですけど最近は力学1題だけになってきました
数学以上に問題数が少なく3台くらいしかない年もあるので1問が非常に重要です
でも基本以上の事を問うことは殆どなく参考書でみたことある図の問題が出ます
今年は動滑車と定滑車あわせて3つの滑車にに物体が引っ張られた時の運動の問題でした
小問7つでしたがうち1~5問目は各地点における運動方程式を立て
最後の2台でそれをまとめて答を出す形でした。
最後の方で上手くまとまらず答にたどり着けなかったため7割くらいの出来になったかと思います
過去問だと両方9~10割も珍しくなかったので緊張と時間にやられた印象です


専門
専門は確か2時間で複数の分野を全部解きます
情報は論理回路アルゴリズム、プログラミング(CとJava1つずつ)の4つです
長くなりますが1つずつ書きます
論理回路は半加算器、全加算器、負の数を2進数で表す、AND,OR,NOTをNANDで書くという
授業を受けていれば聞いた事ある分野だと思います
NANDで書く問題が難しいという声を聞いたのですがNANDは完全系などと呼ばれてて
全ての回路はNANDで直せるって話があった記憶があるのであらゆる回路をNANDで表すのを一度やってみるといいと思います
自分が他に受けた農工大豊橋技科大でもNANDに直す問題は出ていました
10割取れたと思います

アルゴリズム
バブルソートクイックソートの簡単な考察
こちらも授業を受けていれば聞いた事ある分野だと思います
勿論10割取れた…と言いたいところなのですが
何故かここだけ解の導出過程や根拠を書くのを忘れてしまいA3ほどの大きな紙に
1~2行だけ答書いて終わりというミスをやらかしました、冷静になると明らかにおかしいですが
受けてる最中は何故か気づきませんでした
そのためループの実行回数やソートの回数も数え間違いで0点になりますし
答は多分合っていたと思うのですがあまり点数が貰えてないんじゃないかと思います

プログラミング(C)
Javaが追加されてからはそちらがメインになっているようで
今年は明らかに適当になっていました、1題、それも可算結果を計算するだけの小問2つのみで解答用紙も解を書くスペースしかありませんでした
問題の意図としてはstatic intとintで同じ変数名(a)が定義されており、a++などと書いた時
それぞれの変数の値の変化はどう違うのか、って感じです 説明が下手ですみません
10割取れたと思いますが可算結果がとくに規則性のある形じゃなくて
ただひたすら手計算するだけだったので計算ミスしているかもしれません

プログラミング(Java)
小問が6題でしたがうち2題は16パターンの○×を答えるもので実質30題超の回答をします
マルチタスクで動作するプログラムの出力結果を考えるものでその後そのプログラムを改良することを考える問題でした
プログラムの主要部分は全て日本語で動作説明が書いてあったのでどうにもならないことは無かったと思いますが
中にはJavaを少しやっている自分でも聞いた事ない関数が使われており、専門では一番難しかったです
またマルチタスクJavaというよりマイコンなど計算機で触れた人が多いと思います)の為出力が一意に定まらず
提示された16パターンの出力が出力結果として現れる可能性があるかをひたすら○×で答える問題は
一応確実に分かったところもありますが如何せん多すぎてどれくらいあってるのか全く分かりません
なので出来は4割くらいから最大9割くらいです

見積もり通りなら合格していそうなので、おそらくアルゴリズムJavaは実際あまり点数が貰えていなかったのだと思います


面接は志望理由や勉強の出来、卒研や今までグループで作ったプログラムなど妥当な事を聞かれました
2つほど言いたい事があって1つは「受験票をそちらのテーブルに置いてください」と言われたのですが
面接が始まる前に受験票を用意しておけとは言われた記憶はなく、カバンの中にしまっていたため
出すのに結構時間がかかりました、出だしのイメージ悪かったと思います
その上その受験票を置いたテーブルは面接官とはかなり離れており、見るそぶりも無かったため何の為に受験票を出させたのかもよく分かりません
とりあえず受験票は一日中手元に持っておいたほうがいいです、試験会場に入るときにも提示を求められますので

もう1つは例年「教員になりたいと考えていますか」といった質問を受けるようなのですが
自分は「もしなれるなら教員という道も…」とちょっと迷っていたので「はい」と答えたら
「2年どころか3年でも難しいと思う」と特に教員になること望んでいる感じでも無かったのでこれも意図があまりよく分かりませんでした(自分の出来が悪かったからかも)
実際編入から教員の資格を取るのは留年必須になるので将来を決めていて相当な覚悟がある訳でもなければこの質問は流した方がいいかもしれません

それ以外も終始淡々としていて評価はよく分かりませんでした
合格示唆、不合格示唆も無かったです


アドバイス
まず言えるのは横国は近年急激に人気になっています。横浜という立地とネームバリューや近年の院進学率の高さによる
国立の学費の安さなどが理由だと思います(実際はそこそこ険しい坂の上にあるのですが)
情報工学だと横国はあまり注目されてなかったのかつい2~3年くらい前は受験者数3~4人だったのですが今年は29人も居ました。合格者は6名と倍率も高いです
そのため基本問題がほとんどだった試験も少しずつ落とす試験に難易度が上がっていたなあという印象です
横浜は一般でも偏差値上昇傾向にあるらしいのでこれからさらに難しくなっていくのではないでしょうか、過去問の出来であまり安心しない方がいいと思います
もしかしたら範囲(問題)が増えたり電磁気が復活することもあるかもしれません

あともう一つは個人的な反省なのですが志望大学はしっかり調べてよく考えて決めた方がいいです
関東以外の大学をあまり知らなかったため(一応調べはした)関東の大学を中心に受けたのですが
第一志望が筑波大学であった自分は横国で筑波では出ない微分方程式Java(ある意味物理も)を勉強することになり
試験の時期が迫ってくると次第にそれを邪魔だと感じるようになって最後はちょっと投げました
結果その範囲のつめが甘くて不合格という結果になったのだと思います
今考えれば近いレベルでももっと試験範囲が第一志望に近い広島や金沢、岡山などの選択肢もあり
結果として第一志望が受かったからまだよかったものの、自分の大学編入は反省する事も多かったなと結構後悔しています
魅力ある大学はいっぱいありますが「本当に行きたい本命」はおそらく1校、多くても2校くらいになると思うので
残りはそれの邪魔にならない範囲で大学を決めるのも一つの手だと思います。勿論色々手をだして全部成功する人だっていますしそこは自分の能力と相談ですが自分はその見積もりが甘かったです

折角大学に進学するなら行きたいところに行けるのがきっと一番の幸せです
悔いの無い結果になる事を願います