メモ帳・倉庫

もしコメントがあったらtwitter:@prayinoriに

東京農工大学 不合格体験記

折角なので東京農工大も、不合格体験記ですが

残念でもなく当然というか、農工に関してはちょっと色々事情があったので

そのあたりを除いて参考にしていただけたらな、と

 

高専に進学時は東京農工大が優秀な生徒の主な編入先で(近いから)、入った頃は「農工大行けたらいいなあ」と考えてたんですけど最近よく分からなくなってきました。すみません

オープンキャンパス見たけど学生のレベルはそこそこ高いし研究設備も充実してるし論文とか特許で有名なのあるし都内へのアクセスいいし通えるなら通いたいくらいいい大学だとは思うんですけど知名度がイマイチぱっとしませんね農工大

 

自分が身体弱くて入院したりしたせいですが僕の親が割と過保護なので、出来るだけ自宅から通わせたかったんだと思います、それで薦められたっていうのがちょっと大きい

この事情はもうちょっと続くんですけど別記事にでも気が向いたら書きます、これはあくまで体験記ですし

 

農工大はどうやら一般入試でも確約書書くらしいです、同高専から農工への合格者に聞きました(でも今年は受かる人は別のとこ受かるで第一志望は受からないで農工行く人出ませんでしたが)

一番近い高専だから農工の情報は多いはずですが先生から説明された覚えがないですし募集要項やホームページでも見た記憶がありません(志望順位が低かったから見落としているのかも)

その確約書提出が7月中旬らしく結果だけで言えば受からなくてむしろちょうど良かったという感じです、農工受かってたらチキって筑波受けなかったと思うので

思えば僕の大学編入は本当に運と巡りあわせのよさで来れたんだなあと思います

あんまり運命とか信じてなかったけど人生が1度しかないのにその1回でこれを引けたっていうのは神様にでも感謝すればいいんですかね

 

数学 大問4つで例年通り
1. 2変数の極値
停留点も通常の連立方程式極値判定はヘッシアンで普通に解けるパターンです。農工の数学ではまず出ませんが停留点を求めるコツは色々あって、上位校ではその工夫が必要となる場合が多いです。余裕があれば上位校の問題などに触れておき解答パターンを多く知っておいた方がいいです。
近年極値の候補(停留点)が1個しかでないパターンが多かったのですが、今年は符号が違うだけの点を含めると6個だか出た記憶があります。
問題自体は難しくないのですが判定の記述に理由を加えて説明していたら時間食われました。符号違うだけの点はまとめて判定すべきです。(ヘッシアンが変数の2乗の和だかから構成されるので符号によらなかったハズ)
もしかしたらそんな記述細かく書く必要なかったのかもしれません。(スペースが明らかに足りなくて解答用紙の裏まで記述になったため)裏はその旨を明記すれば使用OKと明記していたはずです。

2. 重積分
極座標変換で解けます。農工の数学は例年簡単なので基本的な積分しか使いませんが調べると面白い積分の解き方を使う学校もあるので色々触れておいて損は無いと思います。

3. 行列を使った連立方程式の解法
 これも基本問題でした。行基本変形連立方程式を解くうえでパラメータ表記の式が解をもつように変数を求める問題など類題はいくらでもあります。

4. 微分方程式
 例年もし数学で差が付くとしたらここくらいです。ここが結構やっかいで様々な参考書でよく用いられる定数変化法だと解けない事が多いです。今年もそうだった気がします。
ロンスキー行列を用いて解くか微分演算子法での解き方を練習しておくといいと思います。自分はロンスキー行列で解きましたが時間かかった上に一般解の定数が微妙な分数になったので計算ミスしたと思われます。
数学の出来は9割5分だと思います。大体全員そんな感じではないでしょうか。

農工の数学は10割とれないとまずいですよ

 

英語
あんまり覚えていません・・・がA4用紙1枚程度の長文(中文?)が3つありそれぞれに小問がいくつか、といった感じです。最初の長文は緑を青の一部ととらえる(信号の緑を「青」っていうような感覚?)地域と青と緑を別に捉える地域とかの話で最後の長文は大人になると物覚えが子供の頃より悪くなるのはなぜかって話だったかと思います。英作文、英訳は存在せず、和訳を厳密なのを求められる問題は無かったためTOEIC600程度の英語力でも何とかなります。選択肢、空語補充、T/F問題など基本的なものが殆どです。
厳密な自己採点はできませんが長文は読めてたし答が見つかった部分も多いので8割前後だと思います。

 

物理 例年力学1問、電磁気1問です。
募集要項には熱力学や波動がかかれていますが、おそらく情報工学系では出ないのではないかと・・・確か機械系かだと物理の配点が200点ありそういった系統の学科では出るのではないかと思います。
1問目の力学は球体の衝突(弾性衝突)の問題でした。その後球体にばねをつけて単振動の問題に変化していくのではなかったかと思います。
基本問題なので取っておかないとまずかったのですが、弾性衝突のため力学的エネルギーは保存される問題にもかかわらず、衝突の前後で失われた力学的エネルギーを答えよという問題があり(要は0です)、ここでもしかしてこれが問われるということは0じゃないのか等と混乱してしまい一度全部解答消したり無理矢理失われたエネルギーが出るように色々試行錯誤したりと無駄な時間を消費しまくった上に最終的によく分からない答書いてしまいました。
2問目は電磁気だったのですが力学でかなり時間を使った上に出来てない緊張と疲弊であんまり覚えてないです。確か小問を順にといて最後インダクタンスを求める問題だったかと思います。正直冷静になれば十分な点数が稼げる(得意な人であれば10割)問題に見えましたがかなり飛んでしまいこちらも殆どまともに解けませんでした。
物理は多分部分点を獲っただけなので2割取れてないくらいだと思います。完全に失敗しました。

まあ例年でも5~6割くらいだったけど

あまり農工の対策には積極的ではなかったのですが物理だけ配点低いので他が出来てれば合格の可能性はあるだろう、くらいで臨んでいました

 

専門は2日目にあります。不合格でもしゃあないと思っていたので1日目の物理は特に引きずりませんでした。しょうがないので配点上はここで満点だったら可能性あったりするかな(物理のみ配点が他の半分)くらいに考えることにしました。
問題は5問中4問を選択して解答します。問1、2が必須です。2時間は結構長いので勉強とは別に練習しておいた方がいいと思います。
1. 2進数→10進数など、基本問題
2. 格子点を数えるプログラムの作成
3. 論理回路。Dフリップフロップを用いたカウンタ(どんなカウンタだったかは忘れました)の作成
4. OS?の仕様や動作説明
5. 宇宙人がある法則に従った言語を発する問題(説明難しいので農工のサイトにあがるであろう過去問を参照してください。問題は漸化式がメインでした。)
自分は1,2,3,5を解答。うちの高専ではハードウェアや計算機アーキテクチャがかなり弱いです。早い時期から始めればこの辺りを勉強することでかなり受ける大学の幅が広がるので早いうちに始めて可能性を広げることをおススメします。モチベーション上がらない場合は基本技術者試験等の資格勉強をして資格を取ると勉強になっていいのではないでしょうか。

1、 2は特にこれと言った問題はなし。学校の授業聞いてやっていれば解ける程度です。ただ類題がある訳ではないので解答が完璧だったかは分かりません。
3は状態の図を見てカルノー図作成、Dフリップフロップを用いて順序回路作成・・・といったごく基本的な問題でしたが今年はその後にこのカウンタの利点を考察せよといった記述問題があり、そこが解けませんでした。
ちなみにこの手の問いで(農工はまずDです)Dフリップフロップを用いる理由は入力方程式と次の状態(学校で用いる教科書だとQ+でしょうか)の式が一致し、作成しやすいからです。たぶん
この年の問題は出来るだけ少ない素子を用いて作成せよという問題でしたが、EX-ORのNOT(排他的論理和の否定)や入力が一部共通している部分を利用する等の細かい節約を求められています。
5は問題については過去問を参照してください。主に漸化式であり、幾つか変数を代入するだけで解にはたどり着くのですが証明までたどり着けませんでした。最終的な答はフィボナッチ数列の形になったんじゃないかと思います。

今年は引っかかりやすい所が多かったかと思います。自分もどこか引っかかっているかも。8.5割から幾らか引かれていると思います。もしかしたら8割ないくらいかもしれません。

専門も(選択次第ですが)10割取れてることが多かったんで今年は出来なかった方かなあ

 

面接は学校から遠い地域から来てるひとからやるので一番近い東京高専生はかなり待つ

豊橋が次の日だったし落ちたと思ってたので豊橋の勉強してました

志望動機とかやってきた事とか基本的な事だけ聞かれて5分程度とかなり作業的、合否には影響しないと思う

唯一気になるのは「今まで作ってきた中で一番大きいプログラムは?」という質問

先輩方の報告によると毎年聞かれているらしいのですが別にプログラムって大きさじゃないと思う(極端な例で言うとやりたい事を100行のプログラムで書いたとして工夫すればそれは3行で書けるものだったら3行の方が素晴らしいと思う)ので何故大きさを訪ねてくるのかあまりよく分かりません。

自分はJavaの1プロジェクトがクラスとか沢山作ってあって全部合わせたら結構あるだろと思って「2000行くらい」って言いました。数えたこと無いのでよく分からないけど学生がちょろっとやってる程度だしそれくらいな気がする

チーム開発とかやってればもっとでかいでしょうね

 

 

感想としては地方から結構来ていたなあって思いました

何だよそれって思うかもしれないですけど農工って「国立でレベル高い割に知名度が低い」ってよく言われてる大学なんですよね

東京農工大の正式名称は「東京農工大」で「東京農業工業大学」ではない、とか

東京工業大学東工大)」じゃないし「東京農業大学」でもないとか無名私立大じゃないとか

社会に出てからもそんなことよく言われるらしいです

でも地方からも来てるって事はそういう人はそれだけ「来たい」って気持ちが強いんだろうなあって、東京に住みたいってのもあるんでしょうけどそれなら電通とか東工とかありますし

 

半端な覚悟で受けてしまった自分が恥ずかしいですね

別に大学自体はかなり良いと思っているので

そういう人に席を譲れて良かったと思うことにします